この記事でわかること
- 未経験エンジニア1年目の評価面談で、「最低◯◯万」を最初に数字で伝える交渉の型
- 数字を口にする前に用意しておく3つの根拠(市場ベンチマーク・実績・学習継続)
- 面談の何週間も前から仕込む3つの準備(プルリクと障害対応のメモ/自分の役割の言語化/議事録)
- 逆に1年目で交渉を控えるべき3つのケース
- 転職エージェント面談を「市場価値リサーチ」として使う準備の仕方
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結論を先に書きます
未経験エンジニア1年目の年収交渉は、評価面談で「最低◯◯万」と数字を伝えるだけで、提示額から20万円上がりうる領域です。特別な交渉力ではなく、事前準備と最初の一言で勝負が決まるのが1年目の交渉の現実です。
1年目の伸び幅は、2年目以降の起点を決めます(厚生労働省「賃金構造基本統計調査」)。希望を言語化する人は評価面談で2〜3割ほど。沈黙する8割と差をつけたいなら、1年目こそ動くタイミングです。
- 評価面談の冒頭で「希望◯◯万・最低△△万」をレンジで数字提示するのが効く
- 数字の根拠は市場ベンチマーク・自分の実績・学習継続の3つを30秒で答えられる状態に
- 「他社オファー」カードは1年目では切らない。ただし市場価値レンジは肌で知っておく
- 本番リリース未経験・信頼関係未成立・会社業績悪化の3ケースでは交渉を控える
「エンジニア 年収交渉 1年目」「未経験 エンジニア 給与交渉」で検索した方が知りたいのは、おそらく「どこまで強気に言っていいか」「黙っていたら損するのか」「何を準備すれば通るのか」の3点ではないでしょうか。文系・元営業から30代でエンジニアへ転職した立場で、当時いちばん欲しかった情報をまとめます。
なぜ「1年目こそ年収交渉」が効くのか
「1年目で年収交渉なんて、出る杭になるだけでは」と思う気持ちはよく分かります。それでも1年目に動く価値が大きい理由は、大きく3つあります。
- 入社直後の提示額は「未経験プレミアム」で抑えられている
- 1年目の伸び幅が、2年目以降の起点になる
- 評価面談で黙っている人が圧倒的多数
入社直後の提示額は「未経験プレミアム」で抑えられている
未経験で内定が出る年収レンジは、企業側が「リスク料」を引いた金額です。内定時の提示が400万円台前半でも、同じ役割の経験者帯を横目で見ると500万円前後のラインが見えてくる、というのはよくある構図です。
「未経験プレミアム」で100万円弱の差がついた状態が、1年目のスタート地点。ここから「未経験」のタグを外すのが、評価面談の役割です。
1年目の伸び幅が、2年目以降の起点になる
厚生労働省「賃金構造基本統計調査」の構造を見ても、20代後半から30代後半にかけての年収カーブは、最初の上昇幅が次の上昇幅を引き上げる「複利型」になっています。
1年目で+50万円積めるか、+150万円積めるか。この差で、3年目・5年目の到達地点はまったく違うラインに乗ります。
評価面談で黙っている人が圧倒的多数
1年目の評価面談で「現状の提示額に納得していない」と言葉にする人は、肌感覚で2〜3割。残りの8割は「特に希望はないです」「お任せします」で終わらせます。
逆に言えば、言葉にするだけで上位2〜3割に入れるのが1年目の年収交渉です。これが、1年目に動く最大の理由です。
「最低◯◯万を伝える」交渉の核
検索してきた方が一番気になるのは、ここだと思います。具体的に何を、どの順番で伝えるかを整理します。
結論ファースト:「最低この金額がほしい」と数字で出す
評価面談の冒頭、評価コメントの前に「希望年収のレンジ」を最初に数字で出すのが効きます。実際に使ったのは、こんな言い方でした。
「来期の年収について、できれば◯◯万円、最低でも△△万円までは届くと、長期で力を貸せると思っています」
ポイントは「希望◯◯万・最低△△万」の2段階で伝えること。1点で言うと、会社側に「下げ余地」を読まれます。レンジで出すと、会社の予算上限から「最低ライン」を逆算してもらえる可能性が出ます。
数字の根拠:3つの材料を準備しておく
数字を口にする前に、聞かれたら答えられる根拠を3つ用意しておきます。
- 市場ベンチマーク:同じ役割の経験者帯の年収レンジ(求人サイト・エージェントの相場感)
- 自分の実績:1年で実装したPR数・本番リリースへの関わり・障害対応の経験
- 学習継続性:業務外で触っている技術・読んだ本・出した個人開発
3つとも、面談中に資料として広げる必要はありません。「聞かれたら30秒で答えられる」状態にしておくだけで、声の確信度が変わります。
「他社オファー」は出さない(が、選択肢は持っておく)
「他社からこの金額のオファーが出ている」型の交渉は、1年目では推奨しません。会社との信頼関係を1年で壊しに行くカードを切るには、相手のカウンターを受け切る覚悟が要ります。
ただし、心理的な余裕の源泉として「いま転職市場に出たら、自分にどのレンジのオファーが出るか」を肌で把握しておくのは効きます。1年目でもエージェント面談を1〜2社受けて市場価値レンジを聞いておくと、面談当日の声の落ち着き方が違います(実際に転職するかは別の話です)。
結果:提示額から20万円アップ
当日、上司から最初に提示された金額は、私の「最低ライン」より20万円低い数字でした。レンジを口にしてから10分ほどの会話で、最終提示は最低ラインまで届きました。
最低ラインを口にしただけで、結果的に提示額から20万円アップ。これが当時の体験です。特別な交渉力ではなく、最初の一言を口にしたかどうかで結果が分かれました。
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年収交渉「前」に整えておく3つの準備
当日の言葉だけで結果が決まるわけではありません。面談の何週間も前から仕込んでおく準備を共有します。
- 1年間の「PRと障害対応の数」をメモしておく
- 「自分が会社にとって、何の人」かを1文で言えるようにする
- 評価面談の「議事録の取り方」を決めておく
1年間の「PRと障害対応の数」をメモしておく
評価面談で一番効くのは「数字で語れる実績」です。1年間でマージしたPR数・対応した障害件数・関わったリリース回数を、3ヶ月単位でメモしておきます。
Slackや社内チケットから日付ベースで掘り起こしてリスト化しておくと、面談直前に慌てません。
「自分が会社にとって、何の人」かを1文で言えるようにする
「フロントエンドの何でも屋」「クライアント折衝もできる実装者」「障害対応の初動が早い人」。肩書きではなく、チームの中で自分が担っている役割を1文の固有名詞にする。
これが「来期どう伸ばしてほしいか」の話にスライドするとき、強烈に効きます。
評価面談の「議事録の取り方」を決めておく
評価面談で合意した内容は、その場で議事録に残せるとベストです。面談後すぐにSlackで上司へ「本日の合意内容のメモ」を1分で送り、確認スタンプをもらう形でログを残します。
半年後の中間レビュー・期末の最終評価で、この議事録が「言った言わない」を防いでくれます。
「交渉しない方がいい」3つのケース
逆に、1年目で年収交渉を控えるべき状況もあります。客観的に挙げます。
- まだ本番リリースに関わっていない:評価軸が「学習意欲」「素直さ」「勤怠」など定性的な指標に寄り、数字交渉では「実績を語れない」と見られやすい。まず本番リリースへの貢献を1〜2件作るのが先
- 上司との関係性が信頼ベースで成立していない:評価面談は1対1の関係性の上に成立する。日々のレビューやSlackで信頼貯金がマイナスなら、当日の交渉だけで挽回するのはほぼ不可能
- 会社全体の業績が悪化している:赤字・人員削減・採用凍結の局面では数字交渉が通る余地が狭い。社外の市場価値を上げる準備(個人開発・OSS貢献・エージェント面談)に時間を投じるほうがリターンが大きい
交渉は「いつでも正解」ではない。自分の状況がこの3つに当てはまるなら、半年〜1年ずらす判断のほうが合理的です。
評価面談に効く「転職エージェント面談」の使い分け
繰り返しますが、1年目で実際に転職する必要はありません。自分の市場価値を肌で知るためにエージェント面談を活用するのが、年収交渉の隠れた準備になります。
| 面談の種類 | 主な用途 | 聞くこと |
|---|---|---|
| IT特化エージェント | 実勢年収レンジの確認 | 1年目の経歴で出せるオファー帯のリアル |
| 総合エージェント | 業界横断の相場感 | 全業界の中での自分の相対値 |
| スクール紐づき支援 | 卒業直後の最初の一手 | 1年経過後はIT特化のほうが伸び代が大きい |
IT特化エージェントで「実勢年収レンジ」を聞く
未経験〜2年目のレンジ感は、IT特化エージェントの担当者が一番現場感覚を持っています。1年目の経歴で出せるオファー帯のリアルを、30分で教えてもらえる場として使うのが手堅いです。厚生労働省 職業情報提供サイト job tagのジョブ別年収中央値と突き合わせると、期待値の調整がしやすくなります。
総合エージェントで「業界横断の相場感」を確認
IT業界の中の相場だけでなく、業界横断の同年代の年収カーブも知っておくと、自分のキャリアの相対値が見えます。「IT業界内の平均」ではなく「全業界の中での位置」を把握すると、交渉の腹の据わり方が変わります。
スクール紐づきの転職支援は「卒業後の動き方」用に温存
未経験エンジニアの場合、スクール紐づきの転職支援は卒業直後の最初のオファー獲得には強い武器です。ただし1年経過後は、IT特化エージェントのほうが伸び代が大きく感じます。
※ 案件の詳細は各社の公式サイトでご確認ください。応募条件・年収レンジは変動します。
「いま市場に出たらどのレンジか」を1年目で一度だけでも聞いておくと、評価面談の準備として効きます。無料カウンセリングで相場感を確認するのが近道です。
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まとめ:1年目の20万円が、3年後の100万円になる
未経験で入社した1年目の評価面談で学んだ一番のことは、言葉にしないと、提示額がそのまま通るというシンプルな事実でした。
- 評価面談の冒頭で最低ラインを数字で伝える(希望◯◯万・最低△△万のレンジ提示)
- 市場ベンチマーク・実績・学習継続の根拠3つを30秒で答えられる状態にしておく
- 1年間のPRと障害対応をメモし、合意は議事録で残す
- 市場価値を社外でも確認しておくと、当日の声が落ち着く
- 本番リリース未経験・信頼関係未成立・業績悪化の3ケースは交渉を控える
これだけで、1年目の評価面談は「会社のさじ加減」から「自分の交渉ステージ」に変わります。それでも提示額から20万円積み上げられたのは、特別な交渉力があったからではなく、最初の一言を口にする勇気を出せたからだけだったと、今でも思っています。
交渉の準備は、自分の市場価値を知ることから始まります。まずは無料で相場感を聞いて、評価面談に向けた材料を1つ手に入れておくのが近道です。
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よくある質問
未経験エンジニア1年目の年収交渉について、頻出する質問を整理します。
Q1:1年目で年収交渉を切り出すと、評価が下がりませんか?
切り出し方次第です。「希望◯◯万・最低△△万」をレンジで、長期で貢献したい前提で伝えるなら、印象は悪くなりにくいものです。逆効果になりやすいのは、根拠なしの要求や「他社オファー」型の駆け引きを1年目で使うケース。数字の根拠(実績・市場ベンチマーク)を添えれば、前向きな意欲表明として受け取られます。
Q2:未経験1年目の評価面談で、どこまで強気に言っていいですか?
最低ラインを数字で言い切るところまでは、強気に出て問題ありません。ただし本番リリースに関われていない段階では、評価軸が定性的になりがちなので、まず実績を1〜2件作るのが先です。「最低△△万」と言い切れる根拠が自分の中にあるかが、強気を出していい境界線になります。
Q3:黙っていたら本当に損をするのですか?
損をしやすいのは事実です。評価面談で希望を言語化する人は2〜3割ほどで、残りの8割は「お任せします」で終わります。会社側は黙っている人の提示額を、わざわざ上振れさせる動機を持ちません。1年目の伸び幅は2年目以降の起点になるため、ここで黙ると複利の起点が低く固定されます。
Q4:交渉のとき、何を根拠に話せばいいですか?
市場ベンチマーク・自分の実績・学習継続性の3点です。市場ベンチマークは求人サイトやエージェント面談で集めた相場感、実績は1年間のPR数・本番リリース・障害対応、学習継続は業務外で触っている技術や個人開発です。厚生労働省「賃金構造基本統計調査」の職種別年収も、相場感の裏付けに使えます。
Q5:1年目なのに転職エージェントに登録していいのですか?
転職前提でなくても登録は問題ありません。むしろ「いま市場に出たらどのレンジのオファーが出るか」を肌で知ることが、評価面談の準備になります。IT特化エージェントで1〜2社、実勢年収レンジを聞いておくと、面談当日の声の落ち着き方が変わります。実際に転職するかどうかは、聞いてから判断すれば十分です。
Q6:交渉を控えたほうがいいのは、どんなときですか?
3つあります。本番リリースにまだ関わっていない/上司との信頼関係が成立していない/会社全体の業績が悪化している場合です。この局面では数字交渉が通りにくいので、まず実績づくりや関係構築、社外の市場価値を上げる準備に時間を投じるほうが、トータルのリターンが大きくなります。
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免責事項
※本記事は転職・求人サービスの公開情報と利用者の声をもとにした整理です。年収交渉の戦術・労働契約上の判断は、勤務先の人事規程・各社の規定をご確認のうえ、必要に応じて社会保険労務士・労働相談窓口へご相談ください。数字レンジ・市場相場は地域・業界・会社規模で変動します。最新情報は各転職エージェント・厚生労働省等の公的情報でご確認ください。

