離職票とは?もらい方・届かない時の対処・退職証明書との違い

離職票とは、退職後に失業給付(基本手当)を受けるためにハローワークが交付する公的書類です。多くは退職後10日〜2週間で会社経由で届きます。もらい方・届かない時の対処・離職票1と2の見方・退職証明書との違いまで整理します。

この記事でわかること

  • 離職票とは何か。失業給付の手続きに必須の公的書類で、転職先が決まってブランクがない人には基本的に不要なこと
  • 離職票のもらい方と発行の流れ(会社→ハローワーク→本人)と、いつ届くか(退職後10日〜2週間が目安)
  • 離職票が届かないときの3ステップ(会社へ確認→ハローワークへ相談→12日以上で仮手続き)
  • 離職票-1・離職票-2の見方と、離職理由に納得できない時の異議の出し方
  • 会社が出す「退職証明書」との違い、そして「離職証明書」との使い分け

公的情報源: ハローワークインターネットサービス(雇用保険の具体的な手続き)/厚生労働省「離職票とは

離職票が届くのを待つ間に、転職活動も並行して進めたい方へ。エージェントの使い勝手は実データで整理しています。

結論を先に書きます

離職票とは、退職後に失業給付(基本手当)を受け取るために必要な、ハローワークが交付する公的書類です。転職先がすでに決まっていてブランクがないなら、基本的に使いません。

一方、退職から次の就職までに空白がある人にとっては、失業給付の手続きに欠かせない一枚です。会社がハローワークへ手続きをし、その後あなたのもとへ届く、という流れになります。

この記事の要点
  • 離職票は失業給付の申請にだけ使う。転職先が決まっている人には不要
  • 届くのは退職後10日〜2週間が目安。会社は退職日の翌日から10日以内にハローワークへ手続きする義務がある
  • 届かないときは会社へ確認→ハローワークへ相談。退職日から12日以上経てば離職票なしで仮手続きもできる
  • 離職票はハローワーク発行の公的書類、退職証明書は会社が出す書類で用途がまったく違う

退職後にやる公的手続きの全体像(健康保険・年金・住民税など)は退職後にやる手続き完全ガイドに譲り、本記事は「離職票」だけに絞って整理します。

目次

離職票とは?何のために必要な書類か

離職票とは、失業給付を受けるためにハローワークが交付する雇用保険の書類です。正式名称は「雇用保険被保険者離職票」といいます。

一番の役割は、失業給付(正式には基本手当)の受給手続きです。退職後にハローワークで求職の申し込みをするとき、この離職票を提出して初めて手続きが始まります。厚生労働省も、離職票を「離職後に雇用保険の求職者給付(基本手当等)を受給するために必要となる書類」と定義しています(厚生労働省「離職票とは」・2026年時点)。

離職票が「要る人」と「要らない人」

離職票は全員に必要なわけではありません。まず、自分に必要かどうかを確認しておきましょう。

立場離職票が必要か
退職後、失業給付を受けたい(転職先が未定・ブランクあり)必要
転職先が決まっていて、退職の翌日から働く基本的に不要
60歳以降の再雇用などで給付金を検討している必要になることがある

転職先が決まっている人でも、念のため発行してもらうと安心です。内定が取り消しになったり、入社日がずれたりしたときに、失業給付の選択肢を残せます。

なお、59歳以上の人は本人の希望に関わらず会社が離職票を交付する決まりになっています。それ以外の人は「離職票が欲しい」と会社に伝えておくと確実です。

離職票には1と2の2種類がある

離職票は1枚ではなく、「離職票-1」と「離職票-2」の2種類がセットで届きます。役割が違うので、届いたら両方そろっているかを確認します。

  1. 離職票-1:マイナンバーや、失業給付の振込先口座を記入する書類
  2. 離職票-2:離職理由(自己都合・会社都合など)と、退職前の賃金支払状況が書かれた書類

とくに離職票-2は、失業給付の金額や、受給を開始できる時期を左右する重要な一枚です。見方は後半の「離職票1・2の見方」で詳しく整理します。

離職票のもらい方と発行の流れ(いつ届く?)

離職票のもらい方で押さえるべきは、自分で申請するのではなく、会社を経由してハローワークから届くという流れです。

離職票は退職後10日以内に会社がハローワークへ手続きし、審査を経て退職後10〜14日で本人に届き、失業給付の申請に使う。
図:離職票は自分で申請するのではなく、会社→ハローワーク→本人の順で届く(2026年時点の手続き)。

離職票が届くまでの流れ

離職票は、次の順序で発行されます。

  1. あなたが退職する
  2. 会社がハローワークへ「雇用保険被保険者資格喪失届」と「離職証明書」を提出する
  3. ハローワークが内容を審査し、離職票を交付する
  4. 離職票が会社経由、または郵送であなたに届く
  5. あなたが離職票を持ってハローワークで失業給付を申請する

会社は、退職日の翌日から10日以内にこの手続きをする義務があります(ハローワークインターネットサービス「雇用保険の具体的な手続き」・2026年時点)。あなた自身がハローワークへ出向く必要はありません。

いつ届く?目安は退職後10日〜2週間

離職票が手元に届くのは、退職後おおむね10日〜2週間が目安です。会社の手続き→ハローワークの審査→本人への送付、と段階を踏むためです。

ただし、3〜4月など退職者が集中する時期は1か月前後かかることもあります。「まだ来ない」と焦る前に、まずは目安の時期を頭に入れておきましょう。

離職票が届かないときの対処

2週間を過ぎても届かないときは、放置せず動きます。原因の多くは会社の手続きの遅れで、順番に確認すれば解決できます。

離職票が届かないときは、会社へ確認、ハローワークへ相談、退職日から12日以上での仮手続きの3ルートで対処する。
図:原因の多くは会社の手続きの遅れ。放置せず順番に動けば給付開始の遅れを防げる。

  1. まず会社に確認する:退職後2週間が過ぎたら、手続きが済んでいるかを問い合わせる
  2. ハローワークに相談する:会社が動かない場合、会社を管轄するハローワークに相談すると、状況確認や会社への督促をしてくれる
  3. 仮手続きを使う:退職日から12日以上経てば、離職票が手元になくても失業給付の手続きを仮に始められる

とくに知っておきたいのが3つ目です。退職日の翌々日から起算して12日以上経っても離職票が交付されない場合、離職票なしで求職の申し込みができる扱いがあります。給付開始が遅れて生活が苦しくなる前に、ハローワークへ相談してください。

失業給付を含む退職後の手続きは期限が短いものが多く、離職票の遅れが他の手続きに響くこともあります。手続き全体の期限は退職後にやる手続き完全ガイドで確認しておくと安心です。

2025年からマイナポータルでの電子交付も始まった

紙の離職票が郵送で届くのが従来の形ですが、2025年1月20日から、マイナポータルで離職票を電子的に受け取れるサービスも始まりました(デジタル庁「マイナポータルで離職票が受け取れます」)。

ただし利用には、マイナンバーの登録・マイナポータルの設定に加えて、会社が「電子申請」で離職手続きをしていることが条件です。会社が紙で手続きする場合は従来どおり郵送になるため、電子で受け取れるかどうかは勤務先の運用次第です。

離職票1・2の見方と、退職証明書との違い

離職票が届いたら、記載内容に誤りがないかを必ず確認します。とくに離職票-2は失業給付の条件に直結するため、そのまま署名して出す前に目を通しましょう。

離職票-1の見方

離職票-1では、失業給付の振込先口座(払渡希望金融機関)を記入します。マイナンバーの記載欄もあります。氏名・生年月日など基本情報に誤りがないかを確認し、口座情報を記入すればここは完了です。

離職票-2の見方(離職理由の確認が最重要)

離職票-2で最も大事なのは、「離職理由」が事実と合っているかです。離職理由が「自己都合」か「会社都合」かで、失業給付を受け取れる時期や日数が変わります。

自己都合退職の場合、2025年4月以降は給付制限が原則1か月に短縮されましたが、それでも会社都合よりは受給開始が遅くなります。会社が書いた離職理由に納得できないときは、離職票-2の離職理由欄で「異議あり」を選び、自分の主張を記入できます。ここで放置すると、本来より不利な条件で確定してしまうことがあります。

退職証明書との違い

離職票と混同されやすいのが「退職証明書」です。名前は似ていますが、発行元も用途もまったく別物です。

離職票はハローワークが発行し失業給付に使う公的書類、退職証明書は会社が発行し国保・年金や転職先提出に使う書類で、発行元も用途も異なる。
図:名前は似ているが、発行元も用途も別物。失業給付は離職票、国保・年金や転職先提出は退職証明書。
比較項目離職票退職証明書
発行元ハローワーク(公的書類)勤めていた会社
主な用途失業給付の申請国民健康保険・年金の加入、転職先への提出
もらう条件退職後に交付(59歳以上は必須)本人が請求すれば会社に交付義務あり
根拠雇用保険法労働基準法 第22条

退職証明書は、本人が請求すれば会社が発行する義務がある書類です(労働基準法 第22条・e-Gov法令検索)。離職票がまだ届かない時期に、国民健康保険や国民年金の加入で「退職日がわかる書類」が必要になったら、退職証明書が代わりになることがあります。

なお、会社がハローワークへ提出する「離職証明書」という書類もあります。これは会社側の手続き用の書類で、離職票のもとになるものです。私たち退職者が直接使うのは、あくまで「離職票」と「退職証明書」の2つと覚えておけば十分です。

よくある質問(FAQ)

Q1:離職票はいつ届きますか?

退職後おおむね10日〜2週間が目安です。会社は退職日の翌日から10日以内にハローワークへ手続きをする義務があり、その後の審査・送付を経てあなたに届きます。3〜4月など退職者が多い時期は1か月前後かかることもあります。

Q2:離職票がもらえない・届かないときはどうすればいいですか?

まず会社に手続き状況を確認します。会社が動かない場合は、会社を管轄するハローワークに相談すると督促してもらえます。退職日から12日以上経てば、離職票が手元になくても失業給付の仮手続きを始められます。給付開始が遅れないよう、早めにハローワークへ相談してください。

Q3:転職先が決まっていても離職票は必要ですか?

失業給付を受けないなら、基本的に不要です。ただし内定取り消しや入社日の後ろ倒しに備えて、念のため会社に発行を依頼しておくと安心です。手元にあれば、いざというときに失業給付の選択肢を残せます。

Q4:離職票と退職証明書は何が違いますか?

離職票はハローワークが発行する公的書類で、失業給付の申請に使います。退職証明書は会社が発行する書類で、国民健康保険・年金の加入や転職先への提出に使います。退職証明書は本人が請求すれば会社に交付義務があります(労働基準法 第22条)。

Q5:離職票を紛失したら再発行できますか?

再発行できます。ハローワークで「雇用保険被保険者離職票再交付申請書」を提出すれば手続き可能です。会社を経由せず、本人がハローワークへ直接申請できます。マイナンバーカードなど本人確認書類を持参するとスムーズです。

まとめ:離職票の要点を最後に整理する

離職票について、役割・もらい方・退職証明書との違いを最後に整理します。

この記事のまとめ
  • 離職票とは、失業給付を受けるためにハローワークが交付する公的書類。転職先が決まっている人には基本的に不要
  • もらい方は会社→ハローワーク→本人の流れ。届くのは退職後10日〜2週間が目安
  • 届かないときは会社へ確認→ハローワークへ相談。退職日から12日以上で離職票なしの仮手続きも可能
  • 離職票-2の離職理由は失業給付の条件を左右する。事実と違えば異議を出せる
  • 退職証明書は会社が出す別の書類で、国保・年金の加入や転職先提出に使う(労働基準法 第22条)
  • 2025年1月からはマイナポータルでの電子交付も選べる(会社が電子申請している場合)

離職票は、失業給付という当面の生活を支える手続きの入り口です。届く時期の目安と、届かないときの動き方さえ押さえておけば、退職後の不安はかなり減らせます。

退職後は手続きと転職活動が同時に走ります。転職活動の進め方やエージェントの使い分けはdodaの評判・使いどころの記事で整理しているので、あわせて確認してみてください。


関連記事


免責事項

※本記事は雇用保険・退職手続きに関する公的情報をもとにした整理です。制度・様式・期限は改定されることがあります。実際の手続きは、ハローワーク・厚生労働省など公的機関の最新情報をご確認のうえご判断ください。個別の労務・給付の判断は、必要に応じて社会保険労務士など有資格者へご相談ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

Nakataです。文系私大を出て新卒で営業になり、初任給は手取り18万円、残業は月60時間という毎日でした。社会人3年目の冬、終電の満員電車で「あと35年これを続けるのか」と考えた日に、キャリアを変える決心をしました。プログラミングは「Hello World」も書けないところから、スクールで平日の深夜と土日をすべて学習に充て、3ヶ月で未経験のWebエンジニアに転職。入社1年で年収は150万円上がり、週4リモートの働き方になりました。このサイトでは、文系・スキルなし・貯金少なめの状態から始めたIT転職を、失敗も含めてそのまま書いています。スクールの選び方、3ヶ月の学習ロードマップ、ポートフォリオの作り方、未経験面接での答え方まで、当時の自分が欲しかった情報をまとめました。

目次