この記事でわかること
- スクール卒業後3ヶ月で辞める人と続く人を分ける4つの差(才能ではなく準備と捉え方の差)
- 入社前に整えておくと最初の3ヶ月の生存率が上がる具体的な準備
- 4つの差を踏まえても「辞める」が正解になるケースと、その前に必ずやるべき1つの行動
公的情報源: 厚生労働省「雇用動向調査」(参照)
結論を先に書きます
スクール卒業後3ヶ月で辞める人と続く人の差は、技術力ではありません。入社前後の「準備」と「捉え方」で分かれます。
具体的には4つ。①現場のコードベースの大きさを想像できていたか ②レビュー指摘を人格否定でなくコードへの指摘と捉えられたか ③「分からない」を口に出せる仕組みを作ったか ④成長を測る物差しを2〜3個持っていたか。この4点が境界線です。
厚生労働省「雇用動向調査」でも、20代の入職・離職は他年代より活発な層として整理されています。「最初の1〜2年で辞める人が一定数いる」のはIT業界に限った話ではなく、労働市場全体のマクロ傾向です。
- 辞める/続くの分岐は才能でなく準備と捉え方。4つの差で見極められる
- 4つは「期待値設定・レビューの受け止め・質問環境・成長の物差し」
- 環境が壊れている場合は「辞める」が正解。ただし辞める前にエージェントへ1社相談しておく
「未経験エンジニアの3割が、入社1年以内に辞める」と聞いたことがあるかもしれません。私の周囲でも、スクール卒業から3ヶ月以内に最初の職場を離れた同期は何人かいました。
私自身は入社1年で年収+150万円・週4日リモートまで届きましたが、最初の3ヶ月は「これは続けられないかもしれない」と本気で思ったほうです。スクールで聞いていた話と、現場で起きていることのギャップは、想像よりずっと大きいものでした。
この記事では、同期を見てきて3ヶ月で辞めた人と続けた人を分けた4つの差を、できるだけ正直に書きます。卒業前の人にも、入社直後で迷っている人にも、判断材料になればうれしいです。
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辞める人と続く人を分ける4つの差
辞めるか続くかを分ける差は、大きく4つあります。それぞれ性質がまったく違う軸なので、順番に見ていきます。
- 入社前に「現場のコードベースの大きさ」を想像できていたか
- レビュー指摘を「人格否定」でなく「コードへの指摘」と捉えられたか
- 「分からない」を口に出せる仕組みを自分で作ったか
- 成長を測る物差しを2〜3個持っていたか
差1:入社前に「現場のコードベースの大きさ」を想像できていたか
最初の差は期待値設定です。スクールで書くコードは、長くてもファイル数20〜30個のチュートリアル規模。一方の現場は、ファイル数が数百〜数千、コミット履歴が数万、開発期間が数年単位ということが普通にあります。
入社直後にここで沈む人は、共通してこう言っていました。
- 「自分のレベルで触っていい場所が分からない」
- 「リポジトリをcloneしたら、何から読めばいいか全く分からなくなった」
- 「スクールで習った範囲が、現場の何%をカバーしているのか不明」
続けた人は、入社前から「現場のコードは全部理解できなくて当然」という前提を持っていました。私の場合、スクールのメンターから「最初の3ヶ月は、触る範囲だけ読めば十分」と聞いていたのが大きかったです。
逆に「スクールで全部理解した感覚」をそのまま持ち込むと、最初の1〜2週間でメンタルが折れます。これは技術力ではなく、期待値設定の差。
差2:レビュー指摘を「人格否定」でなく「コードへの指摘」と捉えられたか
2つ目はフィードバックの受け止め方です。未経験で入社して最初に書いたPRには、レビュー指摘が大量につきます。私の最初のPRには30件以上の指摘がつきました。同期も似たようなものでした。
ここで分岐します。
- 「自分が否定された」と感じる人:PRを出すたびに胃が痛くなり、3ヶ月で消耗する
- 「コードが評価された/指摘パターンが蓄積されている」と捉える人:3ヶ月目から指摘が減り始める
差が出るのは、「レビュー指摘は同じパターンが繰り返されるもの」という構造を早めに掴めるかどうか。続けた人の多くは、指摘パターンをメモに残して次のPR前に見直す習慣を持っていました。
これは特殊なスキルではありません。営業の商談メモを残すのと同じ筋を使うだけです。私はNotionに「指摘の意図/対策/参考リンク」の3項目で蓄積しました。半年で60件ほどになり、その頃には同じ指摘を2度受けることがなくなりました。
差3:「分からない」を口に出せる仕組みを自分で作ったか
3つ目は質問できる環境を、自分から確かめにいったかです。辞めた同期では、これが致命傷になっていたケースが目立ちました。
「分からない」と聞ける雰囲気が現場にない、あるいは本人が聞けない性格である——このどちらかで詰まります。スクールでは隣にメンターがいて、いつでも質問できました。現場ではSlackで質問を投げて、返ってくるまで30分〜1時間かかることもあります。
続けた同期は、入社後の早い段階で次のどれかをやっていました。
- 1on1で上司に「分からないことが多すぎて、どのレベルから聞いていいか迷っている」と正直に伝えた
- メンターに「『これは聞いていい・聞かなくていい』の判断基準を教えてほしい」と聞いた
- 質問テンプレを自作し、「事象/期待動作/試したこと/聞きたいこと」の4項目で投げる習慣をつけた
このどれかがあると、「分からない」を抱え込まずに済みます。逆に、入社後3ヶ月を「分かったふり」で過ごすと、3ヶ月目のレビュー嵐で必ず破綻します。入社前に質問の設計を済ませておくのは、地味でも大きい差。
差4:成長を測る物差しを2〜3個持っていたか
4つ目は成長実感の扱い方です。卒業から3〜6ヶ月の段階で、もう一度辞めたくなる山が来ます。ここは技術力の壁ではなく、「成長している実感の壁」です。
スクール期は毎週新しい技術を覚えます。入社1〜3ヶ月も毎日新しい単語が増えます。それが3〜6ヶ月で、伸びが鈍化したように感じます。実際は鈍化しておらず伸びの種類が変わっているだけなのですが、本人にはそれが分かりません。
辞めた同期は、ここで「思っていたほど成長していない、才能がなかったのかも」と判断していました。続けた同期は、ここで「成長の種類が変わった」と気づける物差しを持っていました。差は、物差しを1個しか持っていないか、2〜3個持っているかです。
| 物差し | 何で測るか | 伸びてくる時期 |
|---|---|---|
| 物差し1 | 新しい技術をいくつ知ったか | 入社1〜3ヶ月 |
| 物差し2 | レビュー指摘が減ったか | 3ヶ月目から |
| 物差し3 | 本番リリースに関わったPR数 | 半年目から |
| 物差し4 | 障害対応・他チームとの連携経験 | 半年〜1年 |
物差し1だけで自分を測ると、3〜6ヶ月で必ず「成長していない」と感じます。物差し2〜4を持っていれば、伸びの種類が変わっただけだと分かります。入社3ヶ月くらいで先輩エンジニアに「半年〜1年で何が伸びるものか」を聞いておくと、自分の物差しを増やせます。
あわせて、最初の1年の壁の越え方は未経験エンジニア1年目の壁の越え方でも整理しています。
「辞める」が正解になるケース
ここまで4つの差を書きましたが、入社後3ヶ月で辞めるほうが正解というケースも実在します。4つの差は「自分の準備で変えられる範囲」の話で、環境そのものが壊れている場合は別問題だからです。
私の周りで「辞めて正解」だったのは、次のような環境でした。
- メンター不在で、レビューゼロの現場:技術成長が止まる
- 求人票と実業務の乖離が大きい:「Webエンジニア」で入って検証作業ばかり、が3ヶ月続く
- 自分の身体に異変が出ている:前職時代と同じ吐き気が出ているなど
このどれかに該当する場合、「1年続けないと早期離職と見られる」という不安は横に置いて大丈夫です。環境の問題は、本人の努力では解決できない。
ただし、辞める判断をする前に必ずやるべきことが1つあります。それは、IT特化のエージェント1〜2社に「現状こうで、次を考えている」と相談しておくことです。理由は2つあります。
1つは、辞める前に転職市場の温度を知っておかないと、退職後に焦って次の会社を選んでしまうから。もう1つは、エージェント側から見て「これは環境問題で辞めて妥当」「これは続けたほうがいい」という温度感が、客観情報として得られるからです。
私自身、入社1年目の終わりにエージェントへ近況連絡を入れました。すぐ転職する気はなかったのですが、外の温度を知っておいたことで、半年後・1年後の判断に余裕ができました。
辞めるべきか続けるべきか迷っているなら、まず外の市場感を知るのが先決です。IT特化エージェントなら、未経験からの現実的な選択肢を踏まえて温度を教えてくれます。
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まとめ:辞めるか続けるかは、4つの差で見極める
プログラミングスクール卒業後、最初の3ヶ月を生き延びられるかどうかは、次の4つで分かれます。
- 差1:入社前に現場のコードベースの大きさを想像できていたか(期待値設定)
- 差2:レビュー指摘を「人格否定」でなく「コードへの指摘」と捉えられたか
- 差3:「分からない」を口に出せる仕組みを自分で作ったか
- 差4:成長を測る物差しを2〜3個持っていたか
- 環境が壊れている場合は辞めるが正解。ただし辞める前にエージェントへ1社相談しておく
これは才能の話ではなく、入社前後の準備と捉え方の話です。卒業前の人は、入社前にこの4項目を意識して準備すれば、最初の3ヶ月の生存率は明らかに上がります。
すでに入社後3ヶ月で「辞めたい」段階の人は、まず4項目のうち何が足りていないかを見極めてから、辞める/続けるの判断に進んでください。判断材料を増やす意味でも、エージェントに1社だけでも近況相談を入れておくと視野が広がります。
よくある質問
スクール卒業後の進路で、卒業生からよく聞かれる質問を整理します。
Q1:30代未経験でも本当にITエンジニアに転職できますか?
可能です。私は文系・元営業・手取り18万から、3ヶ月60万円のスクール経由で2社内定に到達しました。応募15社/書類8通過/面接5/内定2の現実値で、35歳以下なら「なぜ今ITか」を語れることが境界線になります。
Q2:プログラミングスクール60万円は元が取れますか?
入社1年で年収+150万円を達成し、3ヶ月60万円は7〜8ヶ月で回収しました。経産省リスキリング給付金(最大56万円)の対象スクールを選べば実質負担はさらに下がります。詳細は経産省 人材育成施策の公式ページを参照してください。
Q3:未経験で学ぶべき言語は?
Web系受託を目指すなら JavaScript(HTML/CSS)→ Ruby on Rails か PHP(Laravel)の順が現実的です。需要シェア的にWeb系言語の求人数は安定しています。最初の1〜2ヶ月は「言語」より「環境構築」と「Git」の壁を越えるのが鍵になります。
Q4:転職活動は何ヶ月くらいかかりますか?
未経験は3〜6ヶ月が現実値です。私は応募開始から内定まで2ヶ月半でしたが、書類で7社落ちる前提のメンタル設計が大事。厚労省 job tag や賃金構造基本統計でジョブ別年収中央値を見ながら、期待値を調整してください。
Q5:エージェントは何社使うべきですか?
2社が基準です。1社は大手総合型(リクルートエージェント等)、もう1社はIT特化型(レバテックキャリア・TechGo等)の組み合わせ。多すぎるとスケジュール管理で詰むので、面接管理が破綻しないラインで運用してください。
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免責事項
※本記事は転職・求人サービスやスクールの公開情報と利用者の声をもとにした整理です。最終的なサービス選択・転職判断は各公式サイトの最新情報および厚生労働省等の公的情報をご確認のうえご判断ください。労務・契約条件に関わる重要な判断は、必要に応じて社会保険労務士・弁護士など有資格者へご相談ください。

